塩分を排出し、高血圧を防ぐ「DASH食」とは?

動脈硬化や心筋梗塞、脳卒中などの原因になる高血圧は、肥満やストレス、運動不足などさまざまな要因で起こるといわれていますが、なかでもよくいわれているのが「塩分の過剰摂取」です。

そのため、高血圧や高血圧予備軍の人は塩分の摂取を控えるとよいといわれてきましたが、近年、高血圧を防ぐ食事法として「DASH食」が注目を浴びています。

DASH食とはどのようなものなのでしょうか。

 

DASH食とは

DASH食は「Dietary Approaches to Stop Hypertension(日本語訳:高血圧を防ぐ食事法)」の略で、高血圧改善のためにアメリカで推奨されていた食事法です。

アメリカで行われた臨床試験ではDASH食を2か月以上続けた人の血圧低下が認められており、日本でも日本高血圧学会の「高血圧治療ガイドライン2019」にも掲載された他、食事療法の1つとして臨床の現場でも利用されています。

 

DASH食の特徴は、これまでの「塩分摂取量を控える」に加え、「塩分の排出を助ける栄養を摂る」ことです。簡単にいうと、高血圧に良い食品を増やして良くない食品を減らすのがDASH食といえるでしょう。

 

ポイントとなる栄養素

DASH食では、塩分の排出を促す「カリウム」、カルシウム不足で骨などが溶けだし、血中のカルシウム濃度が上がるのを防ぐの「カルシウム」、塩分を排出しカリウムを取り入れる働きを調節する「マグネシウム」の3つが特に重要とされ、次いで「食物繊維」と「タンパク質」を増やすことが推奨されています。

一方、塩分はもちろん、炭水化物や不飽和脂肪酸、コレステロールは減らします。これらは肥満の原因になったり、腎臓や血管に負担をかけたりするため、高血圧の要因となるからです。

 

DASH食に適した食品

DASH食のポイントとなる3つのミネラルはさまざまな食品に含まれていますが、ミネラルを摂取するために炭水化物やコレステロールの多い食品をたくさん食べるとよくありません。ミネラルや食物繊維、タンパク質を多く含み、かつコレステロールなどが少ない食品がDASH食に適しています。

 

【野菜・果物】

食物繊維とミネラル、ビタミンを豊富に含む野菜はDASH食に最適な食品です。特に、色が濃い緑黄色野菜は積極的に摂取するとよいでしょう。

バナナなどの果物もミネラルを豊富に含みますが、糖分も多いため食べすぎないよう注意が必要です。

 

【ナッツ類】

アーモンドなどのナッツ類もミネラルが多くDASH食向きです。

ただし、意外とカロリーが高く、加工に塩を使っていることも多いので、食べるときは無塩の物を選び、つい食べすぎないよう気を付けましょう。

 

【大豆製品】

大豆製品はミネラルと良質のたんぱく質を豊富に含むだけではなく、コレステロールや脂肪が少ないという特徴があります。食物繊維も豊富なため、積極的に摂取したい食品です。

 

【海藻】

海藻はミネラルを豊富に含むだけではなく、血中のナトリウム濃度を下げる働きを持つ「アルギン酸」を含んでいます。

 

まとめ

DASH食は高血圧予防に効果があるとされている食事法ですが、高脂血症や糖尿病、通風などの疾患がある人には適しません。通院や服薬をしている人はDASH食を始める前に医師や管理栄養士などに相談してくだい。